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断熱と暖房で冬を暖かく過ごそう

冷気を入れず、暖気を逃がさない

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どのような暖房を使っても、室内の温度を保つためには、冬場の冷たい冷気を入れず、室内の暖まった空気を外に逃がさない工夫が必要です。



暖められた空気の逃げ道は、48%が窓などの開口部、17%が換気口16%が外壁10%が床6%が屋根からと言われています。この数字からも分かるように、開口部への重点的な対策が大切になります。ドアや窓を閉めていても、熱の移動は生じます。



簡単なのは、カーテンやブラインドで冷気の侵入を防ぐことです。カーテンの場合には、丈を長めにして、床との間に隙間をつくらないようにすることです。


雨戸にも断熱効果
があります。北海道のような寒冷地では、窓自体を二重にしている家も多くあります。昔ながらの障子も、断熱にはとても有効です。

輻射式ストーブは木の家と相性がよい

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暖房器具にはたくさんの種類があります。それぞれの特徴を知ったうえで、使い分けるのがよいと思います。

まず、エアコンや電気ストーブ、こたつなどの電気を使った器具ですが、燃料補給の手間がなく、暖まるのも早くて便利です。しかし、広い部屋の場合は暖まりにくく、電気を消すとすぐに温度が下がります。
薪ストーブやペレットストーブ、石油ファンヒーターなどの火を使った器具は、電気に比べて燃料費は安く、広い面積を暖めるのに適しています。しかし、燃料を供給したり、火の始末をする手間があります。

環境にやさしいという視点で注目を集めているのが、薪ストーブペレットストーブのような木質バイオマスを燃料に用いるストーブです。電気代の値上げや原油の高騰などの不安もあって、利用者が増えています。

なかでも、輻射式のもの、つまりストーブ本体が熱くなるタイプは、木をふんだんに使った木の家との相性がよいといわれています。ストーブ本体から放熱された輻射熱が、構造材やフローリングなどの木部に蓄熱されるのです。木は蓄熱性に優れた材料なので、いったん部屋が暖まれば、その後の燃料は少なく済むようです。

木質バイオマスを燃料に使う場合、原料の木の安全性は確かかどうか、きちんと調べることも大切です。

(左写真:輻射式のペレットストーブ)

足元から暖かい床暖房

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部屋の温度がそれほど高くなくても、足元が暖かいだけで快適に過ごすことができます。床面の温度を2℃高くすると、室温を3℃高めた以上の効果があるといわれるほどです。


輻射熱で床を暖める蓄熱式の床暖房なら、一度暖まった床の温度が冷えにくく、スイッチをオフにしてからも余熱運転で暖かく過ごせます。暖まるまでに時間がかかるので、例えば、朝起きる時間や帰宅時間の2時間くらい前にタイマーで運転をスタートさせるとちょうどよいです。また、眠りにつく時間や外出する時間の2時間前にはタイマーで運転をストップするようにすると、効率よく使うことができます。

(右写真:床暖房施工。ステンレス管をお湯が通り、モルタルに蓄熱される)

室内の空気を循環させる

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空気は、温度が高いと上に、低いと下にいこうとする性質があるので、そのままにしていると室内に「温度ムラ」が生じてしまいます。部屋の温度ムラを少なくするには、室内の空気を循環させることが大切です。


特にエアコンを使って部屋を暖めた場合には、温度ムラが発生しやすいことを覚えておきましょう。暖かい空気が下りてくるように、扇風機シーリングファンで空気を対流させるのもよい方法です。


(左写真:吹抜けにシーリングファンを設けた住宅)
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