森と街の「垂直連携」
垂直連携でつながろう
木材が生産され、住宅に利用されるまでには多くの事業者が関わっています。林業者の問題、住宅の問題、どれか一つを解決すれば全体の流通が改善されるわけではありません。つまり、流通に関わる事業者全体が連携することによる流通システムの抜本的な解決が必要なのです。
垂直連携でできること
木材の流通には多くの関係者が存在しています。国産材需要の縮小は、それぞれの関係者が有する問題が複雑に絡み合って起こっています。特に、林業経営可能な採算の確保のためには素材価格の上昇が必要ですが、一方で国産材需要を拡大するためには国産製材価格を低下させることが、大きなポイントとなります。その二つを同時に解決するのが「垂直連携」なのです。
具体的なメリット
- 林業者
- ①流通コストの削減が可能となるため、製材費用が低下し、丸太の価格が確保できます。
- ②丸太の価格が上昇することで、林業者の収益が向上します。
- ③流通システムを垂直連携することで、林業者と購買者のつながりを強化することができます。
- 製材所
- ①林業者やエンドユーザーとの間に生じる中間業者に発生していた利益が還元可能となります。
- ②垂直連携することで、製品の信頼性、在庫の状況などが相互に透明化します。
- 工務店
- ①取り扱う木材の質を林業者や製材所へフィードバックしやすくなります。
- ②国産木材を使用したいエンドユーザーへ信頼性ある国産材を提供できます。
- エンドユーザー
- ①住宅の木材やそれにつながる森を知ることができ、愛着を持って暮らすことができます。
- ②顔の見える関係で信頼性のある木材を適正価格で購入できます。